社会福祉法人まごころ会

認知症の易怒性・興奮状態について知ろう|グループホーム業界の専門家が解説

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【認知症基礎講座vol 13】認知症の易怒性・興奮状態について知ろう

【認知症基礎講座vol 13】認知症の易怒性・興奮状態について知ろう

2023/11/08

認知症の方の中には、怒りや興奮を引き起こすことがあります。 この症状に悩む方やご家族の方も多く、グループホーム業界で働く専門家が、この易怒性・興奮状態について解説します。認知症とは何か、どのような症状があるのか、そしてなぜ怒ったり興奮するのか。症状の抑制や対処法についても詳しくご紹介いたします。

目次

    認知症の易怒性と興奮状態とは?

    認知症は年齢を重ねることによって発症するリスクが高い病気であり、その中でも症状の1つとして易怒性や興奮状態があります。これは、本来ならば物事に対して落ち着いて判断し行動するところが、感情のコントロールができず、怒りっぽくもしくは不安定な行動を取ってしまうことを指します。 そのため、グループホームでの介護においては、利用者がどのような怒りや不安定な行動をとるか把握しておくことが非常に大切です。また、利用者の状態を見極め、適切な対応をすることが必要です。具体的には、利用者の話に耳を傾けたり、利用者に対する認識を深めたりすることで、利用者との信頼関係を築くことが重要です。 さらに、利用者が落ち着かない状態になってしまった場合は、安心感を与えるような接し方や、利用者を孤立させないような状況づくりが必要です。このような対応ができる職員がいるグループホームであれば、利用者の怒りや不安定な行動にも適切に対応し、利用者の心身の健康維持につながります。

    認知症患者における易怒性・興奮状態の原因とは?

    認知症は、脳の病気の一種であり、病気の進行に従って、患者の思考や行動が正常な状態から徐々に変化していきます。特に、易怒性や興奮状態に陥ることが多くあります。その原因としては、多くの場合、コミュニケーションの不足や、理解できない状況に置かれたことによるストレスが考えられます。また、環境の変化、不安感の増加、疲れなどによっても感情が爆発してしまうことがあります。さらに、身体的な不快感や痛み、疾患の進行、薬の副作用といったものが、感情の変化に影響を与えることもあります。こうした状況に適切に対処し、患者の心身の負担を軽減することで、健康な生活を維持することが大切です。グループホームでは、適切な看護・介護サービスを提供し、患者の健康を守るための支援を行っています。

    易怒性・興奮状態を防ぐためにできることとは?

    グループホームにおける利用者様は、認知症を抱える患者としての側面もあり日々の生活においてストレスを感じることが多く、その中で易怒性・興奮状態に陥る場合もあります。こうした状態は、利用者様自身だけでなく、周りのスタッフや同居する利用者様にも影響を及ぼす可能性があります。そこで、易怒性・興奮状態を防ぐために以下のことが必要です。 ●コミュニケーションの充実:利用者様とのコミュニケーションを充実させることで、ストレスを減らすことができます。例えば、生活面での希望や不安を共有することで、気持ちを落ち着かせることができます。 ●定期的な運動やレクリエーション:運動不足や暇な時間が長いと、利用者様はストレスをためこみやすくなります。定期的な運動やレクリエーションを行うことで、ストレスを解消し易怒性・興奮状態を予防できます。 ●利用者様が安心できる環境の整備:暗く静かな環境やカーテンを閉めた部屋など、利用者様が安心できる環境を整備することで、易怒性・興奮状態を防ぐことができます。 ストレスをため込まないために、日々の生活においてのケアとコミュニケーションが欠かせません。スタッフ一同、利用者様が健やかに過ごせるよう、最善を尽くしていきたいと思います。

    易怒性・興奮状態に陥った場合の対応方法とは?

    グループホームにおいて、入居者が易怒性や興奮状態に陥ることは珍しくありません。そのような状態に陥った入居者に対して、スタッフの対応が非常に重要となります。 まずは、冷静になることが大切です。怒りや興奮に乗じて入居者と対峙することは避け、ゆっくりとした話し方や表情を心がけましょう。さらに、入居者の感情に共感することも重要です。一緒に悩みや苦しみを共有したり世界観の中で解決することで、入居者が受け止めてくれることがあります。 また、入居者が暴力的な行動に出てしまった場合には、相手の安全を第一に考え、周囲に危険のないように場所を移動させ、適切な対応をすることが必要です。その際に、他の入居者やスタッフらに不安を与えることのないよう、落ち着いた対応を心がけましょう。 最後に、入居者が易怒性や興奮状態に陥る前にも、ストレスの軽減やコミュニケーションの充実など、予防的な取り組みが重要です。良好な関係性を築くことで、入居者も安心して生活できるようになるでしょう。

    グループホームでの容易な取り組み例を紹介

    グループホームでの容易な取り組み例には、例えば以下のようなものがあります。まず一つ目は、従業員同士や入居者同士のコミュニケーションの促進です。定期的にゲームや手芸、料理等のイベントを企画し、参加者同士の交流を深めます。また、入居者の誕生日や行事などには、ケーキを用意してお祝いすることも大事です。 次に、健康管理の充実も重要な取り組みです。朝の体操やウォーキング、調理を手伝うといった運動を日常的に取り入れたり、医療機関との連携を強化して定期的な健康診断を実施するなど、入居者の健康管理を徹底します。 最後に、居住環境の充実も大切な取り組みとなります。入居者が過ごす共有スペースや居室の整理整頓です。色々な物品があると眼から入る刺激が多すぎて混乱してしまう認知症の方もいます。生活習慣を含めた環境整備に注力します。これらの取り組みは、入居者に安心して暮らせる環境を提供するだけでなく、従業員や事業者にも向上心を持たせ、サービスの質を高めるためにも大切です。

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