【認知症基礎講座vol 2】脳血管性認知症介護 認知症の進行をストップさせる方法
2023/10/01
日本では、高齢化が進む中、認知症を患う高齢者が増加しています。その中でも、脳血管性認知症は脳の血管が詰まったり、破裂したりすることによって引き起こされたことによる認知症です。このような認知症を患う人に対する介護は、日々の生活のサポートだけでなく、認知症の進行をストップさせることが重要です。本記事では、脳血管性認知症介護において、認知症の進行を防ぐ方法について詳しくご紹介します。
目次
脳血管性認知症とは?
脳血管性認知症とは、脳血管障害が原因で起こる認知機能の低下症状を指します。脳血管とは、脳を支える血管のことで、血液が脳に届かなくなることで脳細胞がダメージを受け、認知機能が低下することがあります。 脳血管性認知症には、多種多様な病因がありますが、主に高血圧、高脂血症、喫煙、糖尿病、脳卒中、心筋梗塞、脳炎、脳出血などが原因となることが多いです。また、年齢や家族歴もリスクになるとされています。 脳血管性認知症は、早期発見・治療が重要です。症状としては、記憶力の低下、思考力の低下、判断力の低下、言語障害などが挙げられます。これらの症状に気づいた場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。 グループホームのケアマネージャーや介護スタッフは、脳血管性認知症の方に対して、日常生活の支援や健康管理、コミュニケーションのサポートなどを行い、生活の質を向上させることが求められます。グループホームでは、専門的な知識を持ったスタッフが常駐し、安全かつ安心な環境を提供しています。
介護のポイントは?
グループホームは、認知症高齢者が生活する場所です。ここでは、介護職員が彼らの健康と幸福をサポートし、安全な生活を提供することが求められます。介護のポイントは次のとおりです。 1. コミュニケーション能力:介護職員は高齢者とのコミュニケーション能力が必要です。彼らとのコミュニケーションは、利用者の心身の状態を理解し、彼らが必要とする援助を考える上で必要不可欠です。 2. 観察力:介護職員は、利用者の状態を常に観察する必要があります。彼らが状態を把握していることで、緊急時に早急な対応ができるようになります。また、定期的なチェックを行うことで、健康状態の変化や病気の初期発見につながります。 3. 忍耐力と思いやり:介護には、しばしば忍耐力が必要です。地道な介護作業に加え、高齢者とのエモーショナルな接触に継続的に対応する必要があります。思いやりがあることは、介護職員にとっても大切です。 4. チームワーク:グループホームでの介護は、複数の介護職員が協力して行う必要があります。チームワークは、利用者のケアに対して平準化し、コミュニケーションの円滑化につながり、無駄な時間や労力を減らすことができます。 5. 最新技術と知識の習得:介護現場は日々新しい技術や知識が開発されるため、介護職員は最新技術や知識の習得に努める必要があります。この知識には、新たな介護用具の使い方から新しいケアスタイルまで、全ての領域が含まれます。介護職員は、悪化を防ぎ、長期的な健康を維持しなければなりません。これらのポイントを把握し、日々の業務に活かしていくことが、高齢者にとって、生き甲斐を与える最大のサポートとなるでしょう。
ストップさせるためにはどうする?
グループホームは高齢者を支援する施設です。その中で、いたずらや暴言、暴力行為など、問題行動を起こす入居者がいます。そのような問題行動を止めるために、どのような取り組みをするべきでしょうか。 まずは問題行動の原因を探ります。入居者が不満やストレスを持っていることが多いです。そのため、十分なコミュニケーションや趣味や運動などのレクリエーションプログラムを提供し、ストレス解消につながるアクティビティを行いましょう。 また、スタッフがプロアクティブに関わることも重要です。入居者が危険な行動に走る前に、その兆候を見逃さないようにしましょう。そして、入居者に向き合い、共感しながらコミュニケーションを取ることが大切です。その上で、問題行動をする入居者と、その入居者に支援を行っているスタッフが、両方とも落ち着いて話し合い、問題解決につながる方法を模索しましょう。 また、ストレスや問題行動を止めるために薬物療法などの対応が必要な場合もあります。その場合は医師と相談し、入居者の健康や安全を最優先に考えましょう。 以上のように、問題行動の原因を探り、コミュニケーションを大切にし、必要な場合には医師と相談することが問題行動の止めるための重要なポイントです。
薬物療法の役割とは?
薬物療法はグループホームにおいて、主に認知症や精神障害を抱える入居者に対して行われる治療法の一つです。薬物療法には、薬剤を使用して症状の軽減や改善を目的とするものがあります。たとえば、認知症の入居者には、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬を使用したり、不安や睡眠障害を抱える入居者には、抗不安薬や睡眠導入剤を使用することがあります。薬物療法は、病気や症状の原因を取り除くわけではありませんが、薬剤を使用することで入居者のQOL(生活の質)を向上させることができます。ただし、薬物療法には副作用があるため、薬剤の使用には入居者の状態を適切に判断し、医師と相談することが必要です。また、薬剤を使用する際には、入居者や家族に対して、詳しい説明や安心感を与えることも重要です。グループホームにおいては、薬物療法を適切に行うことで、入居者の健康やQOLの維持・向上につながります。
家族のサポートも重要
グループホームという施設は、高齢者が暮らす場所です。その中で、家族のサポートは非常に重要な役割を果たしています。 グループホームに暮らす方々は、自宅から環境が変わった上に疎外感や不安を感じることもあります。そんなときに家族が励ましや元気づけに来てくれることで、心が和らぎます。 また、家族がグループホームに来て、一緒に食事をしたり、外出したりすることで、暮らしの楽しさを再認識することができます。また、職員が気づいていないこともあり、家族が伝えることで注意が必要な点を把握し、対応することができます。 家族のサポートは、グループホームに暮らす方々だけでなく、家族にとっても大切なものです。グループホーム以外にも、介護施設や老人ホームでも同じことが言えるでしょう。家族が温かく見守り、支えてくれることで、より充実した生活が送れると思います。